2013年社長年頭ご挨拶
- 2013年01月04日
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、健やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
お陰さまにて、しなの鉄道は今年で開業以来16周年を迎えます。これもひとえにご利用いただいている多くのお客様、株主でもある長野県、沿線市町、経済団体の皆様をはじめ関係各位の皆様のご愛顧ご支援の賜物と心より感謝いたしております。
昨年は、平成9年10月の開業から15周年を迎えた節目の年でありました。ご利用をいただいている皆様を始め沿線地域の皆様に感謝を込めて、多くのイベントや記念列車の運行などを実施いたしました。中でも、7月に開催された、㈶日本経済研究所専務理事・地域未来研究センター長の傍士銑太氏による記念講演「しなの鉄道と百年構想~Homeのある風景を走る~」は、ヨーロッパにおけるまちづくりの例やスポーツと沿線地域とのパートナーシップによる愛される地域交通のあり方など、具体的な例を挙げられてのお話で、当社が目指すべき姿の大きなヒントになったと認識をしております。10月には、「しなの鉄道15周年感謝祭」を小諸駅の特設会場で開催いたしました。この感謝祭には、千名を超す皆様にご参加をいただき、記念グッズや地元特産物の販売、来場者参加・体験型のステージPRなどたいへんな盛り上がりを見せておりました。
また、昨年はもう一つの重要な節目を迎えた年でもありました。それは平成26年度末に北陸新幹線の延伸開業と共にJR東日本から経営分離される長野以北の並行在来線の一部の経営引き受けを決定したことであります。
ご承知の通り、地域鉄道を取り巻く環境は、少子高齢化、観光の多様化、モータリーゼーションの進展などによる利用者人員の減少による収益の悪化、施設・設備の老朽化に伴う維持更新に要する多額の投資など極めて厳しい経営環境が続いております。
こうした中、今年は、既存の軽井沢・篠ノ井間に加え、平成26年度末開業予定の長野・妙高高原間を展望して、安全性の確保、お客様満足度の向上、観光を切り口としたイベントの実施や車両の改造による「鉄道自らが観光資源」となり観光客の取り込みを図る、魅力ある駅づくり、徹底した経営の効率化などに全社員一丸となって取り組んでまいります。
そして、これからも当社は、地域の中で、地域の人とともに、地域のために、安全で安定した輸送、良質なサービスを提供して地域の発展に貢献することを変わらぬ使命として進んでまいります。
最後になりましたが、今年一年の皆様のご健勝、ご多幸とご発展を祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。
しなの鉄道株式会社
代表取締役社長 藤井 武晴
2013年1月